最近よく耳にする「マシンピラティス」は何がイイのか?
現代のストレス社会における新たな救世主となるのか⁉
日本ではまだ、馴染みのない「マインドフルネス」とは何か。メンタルヘルスの分野で重要な役割を果たすことが期待され、こころの筋トレと呼ばるマインドフルネスについて、近年分かっていた有効性と共に、実践方法を紹介する。
こころの筋トレ「マインドフルネス」
現代社会におけるストレスは、誰もが避けて通れない問題となっており、長時間の労働や、情報の過剰摂取、人間関係の摩擦など、多くの要因が私たちの心身に影響を与えている事は間違いないだろう。こうした背景から、「マインドフルネス」が世界的にも重要視され、Google社やApple社などの有名企業がマインドフルネスのトレーニングを福利厚生に取り入れている。そして、今や科学的根拠に基づいたストレス管理法として広まりつつあるが、日本では「マインドフルネス」という言葉よりも、睡眠の質を向上させる健康食品やアプリの方が知られており、市場規模を拡大している。本記事では「マインドフルネス」とは何か、その有効性や実践方法を紹介していきたい。
マインドフルネスとは、瞑想を利用し、今この瞬間に意識を集中させ、その瞬間をありのままに受け入れ、ネガティブな感情から心を離すことで、さまよった心を意識的に安定させる心の状態を指します。具体的な実践方法としては、呼吸に意識を集中させる「マインドフルネス瞑想」が一般的であり、近年では科学的な実証が進み、うつ病や不安障害などの治療として医療分野でも取り入れられている。
研究成果とその効果
マインドフルネスアプリ「Upmind」を提供するUpmind株式会社が公開した研究成果によると、メンタル不調のない健常な労働者150名を対象に、東京大学と共同開発したアプリを利用してマインドフルネス瞑想を1ヶ月間、平均週に4~5回、習慣的に実施したところ生産性・感情コントロール・リラクゼーションに有意な効果があることの把握に成功し、国内で初めてとなるアプリでのマインドフルネス瞑想の実践による科学的な効果検証に取り組んでいる。昨年7月にも上記同様の実験を151名追加で実施しており、対象者を増やしても同様の効果があることが分かっており、マインドフルネス瞑想の習慣化によるメンタルヘルス不調の予防への活用に期待が高まっている。
マインドフルネス瞑想の実践方法
マインドフルネス瞑想の実践は非常にシンプルで、特別な道具や環境の必要は問わず、以下のステップで簡単に取り組める。
上記のように呼吸に意識を集中させる深呼吸が一般的であるが、昼の食事中に、食材を口に入れた時に、口の中に意識を集中させ、食材の香りや味をじっくりと味わうことでも、マインドフルネス瞑想を行うことができる。このように、日常の数分間で実践することが可能であり、1日1分でも毎日の継続が重要となる。
薬のような即効性はないが、「こころの筋トレ」と呼ばれる「マインドフルネス」が今後、日本でも広がりを見せ、健康管理やメンタルヘルスの分野で重要な役割を果たし、ストレスフルな現代社会において、多くの人々が心身の健康を維持する手助けとなることを期待したい。
マインドフルネスは、私たちが忙しい日常の中で自身の内面と向き合い、心の平穏を取り戻すための有効な手段です。
継続的な実践を通じて、より充実した生活を送りましょう。