最近よく耳にする「マシンピラティス」は何がイイのか?
経営戦略の基本⁉ 健康経営の考え方とは。
従業員の健康管理は企業の未来につながる「投資」である。近年、働き方や労働に対する考え方が大きく変容する中で、企業経営という観点から「健康」に対する取り組みについて、事例をふまえて特集していく。
従業員の健康管理は「投資」である。
昨今、「健康経営」への関心が高まっており、積極的に導入を進めている企業が多く、広く注目を集めている。大手と呼ばれる大企業から中小企業まで、様々な企業が「健康経営」に着手しているのはなぜか。その背景から紐解いていく。
かつては、個人の健康管理は自己責任であり、社会人の心得として扱われてきたが、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、企業が戦略的に実践することで、結果的に企業の成長につながるとして、健康経営における重要性の理解が進んでいる。また、国による健康経営の施策として、経済産業省による「健康経営銘柄」や「健康経営優良法人」の選定が行われており、これらに選定されることで、優れた健康経営を行う企業であると国から認められたことになり、社会的評価や企業イメージの向上につながるような施策を国が先導し推進することで企業規模や地域に関わらず、健康経営への取り組みが広まっている。
健康経営の取り組み事例
<事例①:イオングループ>
イオン株式会社は健康経営優良法人「ホワイト500」に6年連続で選定されている企業であり、従業員の健康管理における様々な取り組みがなされている。具体例としては、健康チャレンジキャンペーン・ウォーキングラリーの実施や、「イオン1分間体操」の開発と推進を行い、従業員の生活習慣の改善や健康管理への意識向上を図っている。
<事例②:株式会社ヒトメディア>
株式会社ヒトメディアは教育領域に特化したコンサルサービスやシステム開発事業を行う企業でエンジニアやデザイナーが多く在籍している。従業員のデスクワーク率が高いことから、スタンディングデスクの導入やトレーニングルームの設置を行い、週2回のトレーナーによる指導を取り入れたことで、実際に離職率が下がり人材の定着率が上がっている。
健康経営に取り組むメリットとは?
事例で紹介した以外にも多くの企業が取り組みを開始している健康経営の効果とは。最後に3つのメリットを紹介したい。1つ目は、従業員の健康維持をサポートし、仕事のパフォーマンスを高く保つことで、生産性を向上させることが可能となる。2つ目は、健康経営に熱心な会社という評判が広まることで、社会的評価が高まり、優秀な人材が確保できる。3つ目に、従業員が心身ともに健康であれば、結果的に健康保険料の会社負担分を削減することが可能となる。このように健康経営への取り組みは大きなメリットのある重要性の高い「投資」と言える。だからこそ、企業の規模や地域に関係なく、「健康経営」への取り組みの促進や、参加企業の拡充に期待したい。