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確認下付前なのに? 早期から顧客にアプローチ!
運用の腕が試される
昨今の販促媒体では、Web広告は欠かせない存在となってきている。ディスプレイ広告を始めとして、リスティング、リターゲティング、リマーケティング等、数多くの種類があり、その中でも、リターゲティング・リマーケティング広告は、CVRが高い傾向にある。
これは商品ウェブサイトを訪れたユーザーに対して広告を配信し、再訪問を促すことでサイトを離脱するも、商品に対して興味を持っている(持っていた)ユーザーにアプローチ出来るためだ。また、ウェブサイトを離脱した顧客の中には、比較・検討の為の離脱ではなく、何らかの理由で離脱した顧客もいる。一度離脱してしまうことで、商品自体を忘れてしまう層も一定数いるため、そういった顧客にも有効な広告である。しかし、リターゲティング広告自体のデメリットとして、きちんと配信設定を行わないと意味のない広告配信が発生してしまう点が挙げられる。また、配信設定だけではなくしっかりと広告戦略を考えることも重要なポイントとなってくる。では、“客溜め”を目的として機能を果たしたリターゲティング広告事例を紹介していく。
再開発街区内の分譲宅地
実際にリターゲティングを行った分譲宅地は、再開発地区内に位置。この再開発は複合商業施設をはじめ、大型ホームセンターや有名なパン屋等が出店していることで、近隣住民の利用頻度も高く、メインの施設が完成してからは各種メディアで取り上げられるほど注目されている再開発エリアであった。しかし、行政区HPが出している事業概要以外で再開発街区内の施設情報をまとめたサイトが存在しなかった。そのため再開発街区内の施設まとめサイトと、インスタグラムアカウントを公開。再開発サイト及びインスタグラムアカウントは、施設の写真を載せ、営業時間や店舗概要、再開発エリア地図を作成し、店舗の位置図といったMAPを展開することで、一見分譲宅地の為のサイトではなく、完全に再開発エリア案内の為の媒体として情報を公開。作成した再開発サイトは、自然検索で行政区HP概要の次に表示される程度までSEO対策を行った。
この地点では分譲宅地の建築確認下付が無かったため、実際は再開発サイトを公開した2か月後に別ドメインで分譲宅地の物件サイトを公開。物件HPを公開してから2か月間、物件HP が出来るまでの期間に再開発サイトを訪れた人もカバーできるような設定を行い、リターゲティング配信を行った。
結果、再開発サイトを経由して複数顧客を獲得、一般的な広告による成約単価から大きく下回るコストで顧客を獲得することが出来た。
本事例での狙いは?
本事例の中で、狙ったポイントは大きく2つある。
一つ目は、再開発サイトと物件HPを公開した期間のずれである。建物確認下付が無かった状態で早い段階から顧客に接触するために再開発サイトを公開し、そこで再開発内の施設を周知すると同時に、顧客の再開発に対するマインドを高める目的があった。再開発サイトは物件にとって直接的な販促手段とはならずとも、確認下付が下りていない状況で顧客に興味を持たせる媒体として重要な役割を担っていた。
2つ目は、リターゲティング配信を行う期間である。一般的にリターゲティングは長期間行う場合が多く、特定サイトに訪れた顧客に対してサイトの再訪を促す媒体であるが、今回は2か月間と、短い期間で実施した。これは、再開発サイトに訪れた顧客に物件広告を配信して、成約させるまでを目的にしているわけではなく、再開発街区内に分譲宅地が販売されることの周知が主な目的になっている。そのため、通常行われるような長い期間でのリターゲティングではなく、2か月間での配信で物件が販売される旨を周知した。物件HPが出来て以降は再開発サイトに物件HPのリンクがあるため、再開発サイトに訪問することで分譲宅地の販売を知ることが出来る。
物件の広告が打てない時点で先行して再開発サイトを公開し、顧客の再開発へのマインドを育てる。2か月後、物件HPを公開したタイミングで再開発サイトに過去訪問した顧客に対してリターゲティング配信を行い、再開発街区内に分譲宅地が販売される旨を周知するといった流れである(参考①)。
目的次第で汎用性あり!
本件で取り上げた事例では再開発街区内に販売された分譲宅地で、まとめサイトがない状況から、再開発サイトに顧客を集め、物件HPまで顧客をつなげることが可能となった。しかし同様の事例以外でも何らかのコンテンツで顧客を集めて物件HP公開時点までつなげる方法も可能である。
各物件の持つ特性や強みから媒体ごとに何を目的とするかを綿密に精査することで顧客への効果的なアプローチが可能となるため、マンション及び戸建での販売にて、効果的なウェブ広告戦略を検討される場合は一度弊社にご相談いただければと思う。