確認下付前なのに? 早期から顧客にアプローチ!
SNSでお部屋紹介!人気のアカウントとPRの可能性も?
SNSでの顧客接触
近年、私たちが情報を収集するツールの一つとしてSNSが挙げられ、例えばYoutubeやInstagram、Twitter等が中心となっている。個人アカウントだけでなく会社が運営しているアカウントも多く、インフルエンサーを使った様々な商品のプロモーションを行っているケースも多い。
しかし、不動産業のプロモーションでは、不動産ポータルサイトへの掲載を始めとしてポスティングや折込、リスティング等が手堅く、他業界に比べてインフルエンサーを使ったPRは活発とは言い難い。しかし、マンション販売をするにあたってSUUMOなどのウェブ媒体での集客や各事業主のSNS展開などが進んでいる事実から、SNSのプロモーションとしてインフルエンサーを使うことも可能ではないだろうか。そこで、SNS別に特徴的な実需向き物件を紹介する投稿するアカウントを紹介していく。
ゆっくり不動産(チャンネル登録者数:68.3万人超)
ゆっくり不動産は、実際の不動産会社がチャンネル運営しているわけではなく、Youtubeに加えTwitterの運営も行っている。2020年9月にアカウントを開設したのにもかかわらず、現在すでに総動画数163本、チャンネル登録者数が68.3万人を超え、総再生回数約1.3億回の人気の不動産チャンネルである。
投稿動画の傾向としては、全国の個性的な物件や住宅を15~20分程度の動画にしている。人工音声を使って珍しい間取りや、個性豊かな物件を中心に動画をあげているため、視聴者も興味がわきやすい。また、動画内に物件の金額が出ないこともあり、広告感をあまり感じさせないという意味では視聴者からしても親しみやすく感じる。最近では海外の不動産ユーチューバーとのコラボ動画で世界的タワーマンションの内見動画が投稿され、幅広い層から支持を得ている。プロモーションという目線ではコンテンツの強さが目立ち、見せ方としても“探検”するような印象が強いため、個性的な物件を販売する際には非常に相性が良くチャンネル登録者も非常に多いこともあり多くの人の目につくことが可能となる。
アクセルホーム代々木店(チャンネル登録者数:1.27万人超)
都内に5店舗を構えるアクセルホームは不動産売買等を担う不動産会社である。Youtubeチャンネルとしては、登録者数は1.27万人と先ほどのチャンネルと比べるとやや小規模ではあるものの総動画数は493本、動画の傾向としては事業主、及び専有面積、間取り等をしっかり紹介しており、都心部のマンション売買・賃貸物件中心に動画を展開。動画では、専有部をはじめ、共用部も含めて丁寧に設備を紹介しており、凝ったテキストアニメーションで情報を見せている。プロモーションという目線で見ると、事業主が作成した動画ではなく、不動産屋を通して作成された動画のため、気軽に内見の疑似体験・設備案内動画を見ることが出来る。
NBI不動産(フォロワー:1.5万人超)
NBI不動産はSNS・インフルエンサーを駆使した不動産会社で各SNSの総フォロワー数が10万人を超えている。「アナログになりがちな不動産業界。この業界で他社との差別化を図るべく、NBI不動産では従来のやり方に加えてSNSを活用し、より多くの方々へ物件情報を発信しています。」と謳っており、芸能人からの依頼も多く見られる。扱っている物件の特徴としては、23区内の都心マンションを中心にしており、駅近物件や田園都市線沿線物件が目立ち、物件情報の他にも理想的な物件の選び方などのコラムも公開。
Instagramの投稿傾向では、部屋が見渡せる写真から、各部屋、廊下の写真に加え、間取りを載せている。さらに、TikTok動画での投稿もあり、部屋の様子が分かりやすく、投稿のキャプションから公式ラインに誘導されており、内見予約や、担当者とのやり取り、物件の詳細情報などをSNSで済ませられることが非常に特徴的である。また、マンションを販売する際にNBI不動産を利用した各インフルエンサーがつながっている点では、広告を展開する際には非常に心強い。プロモーションという目線ではInstagram・TikTok等の投稿から公式ラインを通すことでNBI不動産自体に手軽にリーチすることが出来ることもあり反響や成約が高くなると考えられる。
PRの多様性
物件を販売するにあたって、既述の3アカウントの中でも販売物件の特徴やターゲットに親和性の高いアカウントで販促広告を打てる。紹介したアカウントの他にも、Instagramのストーリーの不動産広告や、一見不動産広告に見えない仕様にしている形態の投稿も徐々に増えていることから、各SNSを適切に利用したプロモーションが試験的な利用ではなく、結果が伴うため利用が増えていると考えられる。つい、よく使う媒体での広告出稿に偏ってしまいがちだが、集客を広げられる可能性もあるため、YoutubeなどのSNS媒体を通したインフルエンサーの活用も増えてくるかもしれない。